子育て中のママ・パパが、「こう育ってほしい」と我が子に願う姿の一つが「自分で考えて行動できる子」ではないでしょうか。特にこれからの時代、どのような環境でも自主性を持って行動する力が大切になってくるでしょう。そのような子を育てるために、幼少期から身に付けたいのが「自分のことは自分でやる習慣」です。
とはいえ、忙しくて時間に追われているのが子育ての日常。「自分でやる習慣」が良いことだと分かっていても、ついつい先回りして、食事、準備、着替えなどを親がやってしまう、ということも少なくないはず。
そこで、「自分のことは自分でやる習慣」が身に付く方法として注目したいのが“環境づくり”です。家の中に、自分でできる環境をつくっておけば、毎日生活している中で、自然と習慣が身に付いていきます。
今回取り上げるのは、「“子と住む”をもっと楽しく」をコンセプトとして展開しているリノベーションマンション「cotosumu」。親子が楽しく暮らせる“住まいのアイディア”がたくさん取り入れられています。その中でも、「自分のことは自分でやる習慣」が身に付くアイディアをピックアップしました。
子育て中のママ・パパを対象に行ったモニターアンケート(※)の回答とともに、リノベーションのアイディアをご紹介していきます。
(※)2020年5月実施。
スタディデスク+子ども用収納
リビングからもキッチンからも見える位置に、“リビング学習”ができるスタディデスクを設置。背面は、勉強グッズ、通学用品、衣類など、子どもに関わるものを一箇所に収納できるよう集約しました。自分専用のゾーンで、自分のものは自分で管理してもらうことで、自立心を育みます。ただ、子どもが自分で収納するので、多少ごちゃごちゃしてしまうかもしれません。そのような時、つい注意したくなっても、ロールスクリーンで隠すことができるので、自主性を尊重する心の余裕ができそうです。
(女の子・6歳、男の子・4歳)
(女の子・8歳、男の子・5歳)
キッズロッカー
廊下に設けたのは、幼稚園/保育園・学校の個人ロッカーを模した子ども専用の収納スペース。子ども達にとっては見慣れたスタイルなので、就学前の子どもでも、自分でやろうとする気持ちを引き出すことができます。背面のアクセントクロスは、「自分だけのお片付けスペース」という意識付けをするために、あえて一つずつ違う色に。帰宅した時に、自分で上着を掛けることができて、ママ・パパから褒められたら、子どもはとても嬉しい気持ちに。どんどん自分のことを自分でやってみたくなるはずです。
(女の子・3歳、女の子・0歳)
(女の子・6歳、男の子・2歳)
オープンクローゼット
子どもが自身で収納するのに、意外とハードルになるのが、“収納扉の開け閉め”というワンアクション。そこで、子供部屋の衣類収納はあえて扉無しのオープン型に。一目で何があるか把握できるので、子どもが自分で選びやすくなります。
(女の子・1歳)
(女の子・0歳)
靴を片付けやすい棚
“家の顔”とも言える玄関ですが、子どもがいる家庭では、靴だらけになりがちです。子どもが、扉付きの下足入れに、一回一回自分で靴をしまうのはなかなか難しいもの。そこで、下足入れの下の部分をオープン棚にすれば、簡単に手が届くので、靴を自分で片付けやすくなります。靴だけでなく、お砂場セットなどの外遊びグッズを置いておくスペースとしても便利です。
(男の子・8歳、女の子・6歳)
(男の子・1歳)
●お出かけ支度をサポートするベンチ
玄関にベンチがあれば、靴の脱着に時間が掛かる年齢の子をサポートすることができます。
●手が届くフック
帽子、雨具、体温調節用の上着など、その季節によって変わる「お出かけアイテム」は、玄関に掛けるスペースをつくり、子どもが自分で支度できるように。
子どもが大きくなってからも使えるように
今回ご紹介したアイディアに共通しているのは、子どもが大きくなってからも使えるようにしていることです。例えば、リビング学習用のスタディデスクは、大人のワークスペースとしても利用できます。また、各アイディアの「棚」は可動棚に。収納する物が変わっても、それに合わせて棚の高さを変えられるようにしています。長く住む上では、子どもが大きくなったらどう使うか、ということも大切な視点の一つだと言えます。
「自分のことは自分でする、が出来るようになることは、親子両者にとって素晴らしいことであると分かりつつ、急いでいたりするとついこちらでやってしまいがち。このような作りを取り入れると、親も意識出来るようになると思った。」
これは、モニターアンケートでコメントを寄せてくださった、とあるママの言葉。これが、まさに“環境が子育てをサポートする”ということです。
子どもは、自分でできることが楽しい、褒められるから嬉しい。毎日そんな笑顔で過ごしながら成長できる環境づくりに、注目してみてはいかがでしょうか。